日光・中禅寺湖に導入される新型の遊覧船「男体」に、太陽光発電を主電源としたオフグリッド電力システム「パーソナルエナジー」が搭載されることになりました。新型の遊覧船「男体」は8月10日より就航します。
旅客船では日本で初となる太陽光発電オフグリッド電力船が8/10(木)就航ー日光・中禅寺湖にて
旅客船では日本で初めてのオフグリッド電力船
新型遊覧船「男体」は、パーソナルエナジーを搭載することにより、就航中のすべての客室電源が、従来の発電機・内燃機関による発電から、太陽エネルギーのみで発電するシステムに大きく変わり、排気の無い、静かで安全、さらに高品質電力を客室内に供給することができる、日本で初めての旅客船となります。「男体」の船内に設置されている52箇所のコンセントと客室内LED照明は、すべてこのオフグリッド電力によって供給されます。
さらに、停泊中ゼロ・エミッション(二酸化炭素などを排出しない)を実現することができ、地球温暖化防止、CO2 削減への取り組みとして、その効果が大いに期待されています。
悪天候時でも安定的に高品質な電力を提供
地球温暖化防止、CO2 削減のため、太陽光発電を利用した舶用電力システムは、既に一部の就航船に取り入れられていますが、発電量が天候に左右されるという太陽光発電の本質的な問題のため、安定的な電力供給に課題があり、従来のディーゼル発電機の代替手段とはなり得ませんでした。
しかし、今回採用された「舶用電力システム」では、曇天、雨天など悪天候時に太陽光発電が不足する場合においては、船内発電機からの電力をオフグリッド電力システムで整流化し、太陽光発電と同じく、高品質な電力として供給することが可能になります。
ディーゼル発電機の電圧不安定を解消
また、従来のディーゼル発電機は、昨今のスマートフォンなどの充電電源として安定した正弦波を供給することが困難なため、ACアダプタの損傷や電圧不安定による電気機器故障を引き起こす可能性が指摘されていました。
この点においても、今回採用された「舶用電力システム」は、データセンターなどで使用される通信用インバーターを採用していることから、常時安定した電圧、正弦波で電力を供給することができるため、ディーゼル発電機の弱点である電圧の不安定さも解消することができます。
オフグリッド電力システム「パーソナルエナジーとは」
オフグリッド電力システム「Personal Energy(パーソナルエナジー)」は、太陽光発電+蓄電池を合わせた独立電源システムのため、いつでもどこでも場所を選ばず蓄電と放電を同時に実現することができます。
また、太陽光発電を主電源とすることから、災害発生時など、ライフライン寸断時や発電機などの燃料調達が困難な場合、または、危険物持込が制限されている場所などでの活用が期待されています。
舶用電力システムの詳細
名称 | オフグリッド型独立電源システム(蓄電池) 「Personal Energy(パーソナルエナジー)」 |
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形式 | BMS576 |
仕様 | 最大交流出力:3kw、最大直流入力:4kw、蓄電容量:2.4kwh(リチウムイオンバッテリー) |
遊覧船概要
名称 | 栃木県日光市 中禅寺湖 観光遊覧船「男体(なんたい)」 |
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定員 | 400人(客室 312席、特別展望室) |
大きさ | 全長:24m、幅員:8.8m |
主機関エンジン | 254 kw×2基(エンジンのCO2排出量は従来の50〜60 %に低減) |
就航時期
平成29年8月10日
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