船舶用太陽光発電オフグリッドシステム

船舶用太陽光発電オフグリッドシステム

就航中のすべての客室電源を太陽光エネルギーでまかない、排気ゼロを実現し、静かで安全な高品質電力を供給

船舶用太陽光発電オフグリッドシステム

船舶用太陽光発電オフグリッド電源の特徴

  • 従来の鉛バッテリーに比較して安全性が非常に高く、船舶で使用可能なリチウムイオンバッテリーシステムを採用
  • 従来の鉛バッテリーと比較して、軽量かつコンパクト
  • 耐久性が非常に高く、長寿命
  • 排気が無く静かな運行を実現
  • 停泊中ゼロ・エミッション(二酸化炭素などを排出しない)を実現することができ、地球温暖化防止、CO2削減への取り組みに効果を発揮

船舶用太陽光発電オフグリッド電源製品仕様

システム電気的必要条件

直流入力

入力電圧 DC100 ~ 400V(太陽光発電入力電圧)
入力電流 30A (Max.)
出力電圧 57.6V
最大出力電流 69A
最大出力電力 4kw
起動電圧 入力電圧100V

交流入力

定格電圧 100/120V 出力電圧と同一
電圧範囲 100/120V(85V-115V)
  120V(102V-138V)
定格周波数 50/60Hz
相数・線数 単相2線
所要容量 3kw(無瞬停切替時)
力率 1.0 以上(入力電圧歪率が1%未満の場合)

インバータ出力

定格出力電圧 00/110/115/120Vac±3%
出力波形(歪率) 正弦波(歪率8%以下)
最大効率 91%
周波数 50/60Hz±1%以内
同期周波数 ±5%以内
無遮断切替 無瞬停
入力保護 逆接続(ヒューズ)、低電圧、高電圧、AC過電流(ブレーカー)
出力保護 短絡、過負荷、過温度、過電圧
冷却 強制空冷
連続出力 3000W
最大出力 105%

蓄電池電気的必要条件

公称容量 2.4kWh typ. 0.2ItA 放電32.0V 終止
公称電圧 51.2V
最大出力 3kw(環境温度 23degC にて)
最大放電電流 50A
充電電圧 57.6V+/-0.8V
最大充電電流 24.0A

回路ブロック図

回路ブロック図

旅客船では日本で初めてのオフグリッド電力船

新型遊覧船「男体」は、パーソナルエナジーを搭載することにより、就航中のすべての客室電源が、従来の発電機・内燃機関による発電から、太陽エネルギーのみで発電するシステムに大きく変わり、排気の無い、静かで安全、さらに高品質電力を客室内に供給することができる、日本で初めての旅客船となります。「男体」の船内に設置されている52箇所のコンセントと客室内LED照明は、すべてこのオフグリッド電力によって供給されます。

さらに、停泊中ゼロ・エミッション(二酸化炭素などを排出しない)を実現することができ、地球温暖化防止、CO2 削減への取り組みとして、その効果が大いに期待されています。

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」にオフグリッド電力システム「パーソナルエナジー」搭載

新型遊覧船「男体」のソーラーパネル

「男体」の船内に設置されている52箇所のコンセントすべてと客室内LED照明のすべては、オフグリッド電力によって供給

悪天候時でも安定的に高品質な電力を提供

地球温暖化防止、CO2 削減のため、太陽光発電を利用した舶用電力システムは、既に一部の就航船に取り入れられていますが、発電量が天候に左右されるという太陽光発電の本質的な問題のため、安定的な電力供給に課題があり、従来のディーゼル発電機の代替手段とはなり得ませんでした。
しかし、今回採用された「舶用電力システム」では、曇天、雨天など悪天候時に太陽光発電が不足する場合においては、船内発電機からの電力をオフグリッド電力システムで整流化し、太陽光発電と同じく、高品質な電力として供給することが可能になります。

オフグリッド電力システム「パーソナルエナジー」を設置

舶用電力システム

「男体」の船内に設置されているコンセント

ディーゼル発電機の電圧不安定を解消

また、従来のディーゼル発電機は、昨今のスマートフォンなどの充電電源として安定した正弦波を供給することが困難なため、ACアダプタの損傷や電圧不安定による電気機器故障を引き起こす可能性が指摘されていました。
この点においても、今回採用された「舶用電力システム」は、データセンターなどで使用される通信用インバーターを採用していることから、常時安定した電圧、正弦波で電力を供給することができるため、ディーゼル発電機の弱点である電圧の不安定さも解消することができます。

舶用電力システム画面

オフグリッド電力システム「パーソナルエナジーとは」

オフグリッド電力システム「Personal Energy(パーソナルエナジー)」は、太陽光発電+蓄電池を合わせた独立電源システムのため、いつでもどこでも場所を選ばず蓄電と放電を同時に実現することができます。
また、太陽光発電を主電源とすることから、災害発生時など、ライフライン寸断時や発電機などの燃料調達が困難な場合、または、危険物持込が制限されている場所などでの活用が期待されています。

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」船内に設置されたにオフグリッド電力システム「パーソナルエナジー」

舶用電力システムの詳細

名称 オフグリッド型独立電源システム(蓄電池)
「Personal Energy(パーソナルエナジー)」
形式 BMS576
仕様 最大交流出力:3kw、最大直流入力:4kw、蓄電容量:2.4kwh(リチウムイオンバッテリー)

遊覧船概要

名称 栃木県日光市 中禅寺湖 観光遊覧船「男体(なんたい)」
定員 400人(客室 312席、特別展望室)
大きさ 全長:24m、幅員:8.8m
主機関エンジン 254 kw×2基(エンジンのCO2排出量は従来の50〜60 %に低減)

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」にオフグリッド電力システム「パーソナルエナジー」搭載

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」船内の様子

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」船内の様子

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」船内の様子

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」船内の様子

日光・中禅寺湖新型遊覧船「男体」甲板の様子

 

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